PowerAutomateDesktop IF活用術|Excelセルを判定し自動処理を行う

この記事では、Power Automate Desktop の IF 条件を使って、
Excel のセル内容を判定し、自動で処理を行う方法をご紹介します。

ぜひお試しください!

基礎1:IFで完了なら「済」を書き込む

フロー全体

今回のフローは次のような流れになります。
1つずつフローを解説していきます。


 
 

使用する Excel ファイルの構造

シート名は 「Orders」 で、3つの列で構成されています。
IF 条件でB列が「完了」かどうかを判定します。
「完了」の場合のみ、C列に「済」という文字を自動で書き込みます。


 
 

フロー作成手順

1. 「Excel の起動」

対象のExcelパスを指定します。


 

2. 「変数の設定」

後ほど Excel へ書き込む際に行番号が必要になるため、
「変数の設定」 を使って行番号カウンターを準備します。

・変数名:i
・値:0


 

3. 「アクティブな Excel ワークシートの設定」

次に、処理対象となるシートをアクティブにします。
今回は 「Orders」シートを使用するため、ワークシート名:Orders を選択します。


 

4. 「Excel ワークシートから読み取る」

シート内のデータをまとめて取り込むため、
「Excel ワークシートから読み取る」 を追加し、
取得したデータを ExcelData という変数に保存します。

これにより、Excel の全行データを配列として扱えるようになります。


 

5. 「For each」

次に、読み取ったデータを 1 行ずつ処理 するため、「For each」 を使用します。

・保存先の変数名:CurrentRow


 

6. 「変数を大きくする」

行番号を 1 行ずつ進めるため、
「変数を大きくする」 を使い、i を 1 増やします。

これで、現在処理中の Excel 行番号が正しくカウントされます。


 

7. 「IF」

次に、IF 条件で ExcelのB 列の値(ステータス)をチェックします。

・CurrentRow[1] は Excel の B 列(ステータス列)を表します
・完全一致で「完了」と判定された場合のみ処理が続行されます


 

8. 「Excel ワークシートに書き込む」

IF 条件が True の場合、C 列(処理結果)に「済」と書き込みます。
・列:C(C列)
・行:%i%
・書き込む値:済


 
 

出来上がったファイル(出力Excel)のイメージ

ステータスが「完了」の行だけに、自動的に「済」という文字が入力されます。


 
 

基礎2:商品名の部分一致で「該当」を入力する

フロー全体

今回のフローは次のような流れになります。
1つずつフローを解説していきます。


 
 

使用する Excel ファイルの構造

シート名は 「Orders」 で、3つの列で構成されています。
IF 条件で A列の商品名に「りんご」という文字が含まれているか を判定します。
商品名に「りんご」が含まれる場合のみ、C列に 「該当」 という文字を自動で書き込みます。


 
 

フロー作成手順

1. 「Excel の起動」

対象の Excel ファイルのパスを指定して起動します。


 

2. 「変数の設定」

後ほど C 列に書き込む際に行番号が必要になるため、
「変数の設定」で行カウンターを準備します。

・変数名:i
・値:0


 

3. 「アクティブな Excel ワークシートの設定」

次に、処理対象となるシートをアクティブにします。
今回は 「Orders」シートを使用するため、ワークシート名:Orders を選択します。


 

4. 「Excel ワークシートから読み取る」

シート内のデータをまとめて取り込むため、
「Excel ワークシートから読み取る」 を追加し、
取得したデータを ExcelData という変数に保存します。

これで、Excel の全行データを 2 次元配列として扱うことができます。


 

5. 「For each」

ExcelData を 1 行ずつ処理する ため、「For each」を使います。

・保存先の変数名:CurrentRow


 

6. 「変数を大きくする」

行番号を 1 行ずつ進めるため、
変数 i を 1 増やします。

これで、書き込み先の Excel 行番号が正しくカウントされます。


 

7. 「IF」

次に、IF 条件で A 列の商品名をチェックします。

・CurrentRow[0] は Excel の A列(商品名)です
・商品名に「りんご」が 含まれているか を判定します

「りんごジュース」「青森りんごパック」「りんごゼリー」など、
一部一致するすべての商品が対象になります。


 

8. 「Excel ワークシートに書き込む」

IF の条件が True(該当する場合)のみ、C列に「該当」と書き込みます。
・列:C(3列目)
・行:%i%
・書き込む値:該当


 
 

出来上がったファイル(出力Excel)のイメージ

商品名に「りんご」が含まれている行だけに、自動的に「該当」と入力されます。


 
 

この記事がお役に立ちますと幸いです。

・【PowerAutomateDesktop】Excelを操作する使用例まとめ
 

【PowerAutomateDesktop】Excelを操作する使用例24選
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